ぼくは考えてみれば君に悪いことをしてしまったと思う。ぼくのやってきたことは、よく考えてやったことではあるけれど、無理のあることも多かったことを覚えている。
だけどぼくはせいいっぱいやってた。ふざけた気持ちなんてない。君をからかうような気持ちなんてもちろんない。しかし、今では君の方がぼくをばかにしはじめているのかもしれない。
ぼくはもともと臆病な男なのかもしれない。
ぼくはロックが好きで、半ば狂ってる。今の資本主義世界の若いやつらの中にはそういった連中がたくさんいる。もちろん中には、弱いやつもいれば、強いやつもいる。ぼくが今、ロックを聞かなきゃいられないのは、単に好きだからとか、知っているからということ以上に、ロックというものが持つ不良っぽさや激しさ、もちろん美しさや優しさも含まれているけど、そういう生きた感じをからだの中にそのままぶちこみたいからだと思う。
びくびくしていた者は態度のすわった者になれるし、心が広くなる。
クラシック音楽も好きだけれど、あれらはぼくに強さというものを与えてくれることはなかった。
そういう意味で、ぼくを生きさせてくれる音楽はロックしかないのだ。ロックの中にはすべてが詰め込まれている。