2023-04-02 雌伏 雑記 おれには欲望がない、俺はしかし面倒な心づかいをしながらこの女を抱くことに熱中しているのだ。それはもう、ずっと以前からそうだったという気がするほどだ。おれは欲望もないのに、この女をホテルへつれてくるために悪戦苦闘するのだ。食欲のない虎が危険をおかして人間をつかまえようとするようなものなのだ。おれはこの女と寝るより、一人で映画を見ていたいくらいなのだ、これはどこかひどくまちがっているような気がする。まったく本当でないという感じだ。いつからこういうことになってしまったのだろう