おれは良い気分で眼をさましたのではなかった。頭が痛く、体じゅうに微熱があるようで、腕は重く足は重く、自分はなにもできない無能力者だということを、朝眼ざめたばかりのおれの体に、世界じゅうの他人どもが教えにきた気がした。
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